楽幸(luck)ブログ

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「君の名は。」BDコレクターズ・エディション。

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やっと見ることができた「君の名は。」BDコレクターズ・エディション。

本編はもちろん、特典映像も中々見応えがありました。

ということで特典について感想など色々を。

封入特典など

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特製フィルムしおり。

スパークルのサビとともに彗星が地球に迫るシーン。

何気にアマゾンの商品ページのサンプル画像が同じシーンです。

 

確かにいいシーンですね。映像的なハイライトのシーンだと思います。

でも、メインキャラクターが写っているシーンも欲しかったなあ、

なんて思ったりもしています。

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左が縮刷版台本。右がブックレット。

 

ブックレットでは新海監督へのQ&Aがなかなか面白く、

犬に注目している人がいたり、監督の過去作品に関係した質問だったりと、

みんな色々な視点を持って見ているんだなあと感じました。

 

ドアが開いたり閉まったりするシーンが多く入っているのは、

何か意味があるのかなと私も気になっていましたが、

同じ視点を持った人がいて少しテンションが上がりました。

 

また、Q&Aを見て初めて気がついたことで、

言われてみればそうだなあと思ったのが、

三葉と入れ替わっている時の瀧の心の声が

三葉の声のままだったことに全く違和感を感じずに見ていたことでした。

 

多分見た人の多くも、同じく違和感なく見ていたと思いますが、

人間の脳って便利というか、いい加減というか、

まあよくできているなあと感心やら呆れやら。

(フィクションにのめり込むにはもってこいの性質ですが、

細かく考察したりするには不便なのかなあと思ったり・・・。)

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ミニキャラシール。

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描き下ろし6面デジパック

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画像では全然見えませんが、2人が手を伸ばしている間の白い空白に

「・・・・・・きみの、名前は?」

とうっすらセリフが書いてあります。

 

またこのセリフ以外にも、裏面に左から時系列順に名台詞が書かれています。

映像特典

映像特典の中でも特に印象的だったのは以下の3つです。

ビデオコンテ

まず驚いたのが、数分しかないと思っていたら映画一本分あったこと!

そしてこの状態でも結構見ごたえがある。

 

私はアニメや映画の裏側に詳しくはないのですが、

コンテと本編の差異が台詞意外あまりなく、

コンテの段階で映画の細部の流れまで表現されていて驚きました。

 

もちろん映像特典のための編集はされているのでしょうが、

コンテというともっとラフだったり、作っていく中で変わっていったり、

未使用の部分があったりなどと勝手にイメージしていたので意外でした。

新海監督の講演映像

特に印象に残ったというか、勉強になったと思ったのは、物語の因果律という話です。

物語の因果律とは、物語の中で語られたことは物語の中で必ず起こるというもので、

言われてみればそうだと思うシーンが幾つもありました。

 

そして、振り返ってみれば今まで見てきたアニメや映画にも

この因果律というものがあったなあと思い、

10年もアニメを見てきたのにアニメの見方というか、

物語の見方というものを私は全然理解していなかったのだなと感じさせられました。

(もしかしたらコレクターズ・エディションの中で一番の収穫かもしれない・・・)

 

また、本編を見ている時にたびたび現れる風景のシーンにも、

何か意味が込められているのだろうと思って見ていたのですが、

そこについての解説もありました。

 

半月が映されるシーンや別々の方向を向いたクレーンのシーンなどに、

キャラクターの心情や状況が込められていて、

やっぱり意味が込められているのだなあと思うとともに、無駄なシーンなどなく、

また、各シーンがきちんと物語のテーマに沿って作られているのだなあと思い、

だからこそ物語に入り込み、自然と理解できるのだなあと感じました。

 

クリエイターの細部までのこだわり、作り込みというのはすごいものですね。

 

それからもう一つ。

言われてみれば当たり前だけれども気にしていなかったこと。

物語というものが多くの人の心に響き、受け入れられる理由は、

行って帰ってくる物語であるということ。

 

映画も遊びも本も、別世界との境界線を超えて帰ってくる物語で、

行って帰ってきた時、前の自分とは違っているという話でした。

 

確かに映画館で本編を見た後も、そしてBDで本編を見た後も、

小さいかもしれませんが自分の中に変化が起こっていました。

 

そして、この変化というものは心地の良いもので、

この感覚を求めて、また物語の世界に行こうという思いが生まれます。

この感覚は多くの人が感じるものではないでしょうか。

 

でも、感覚的にわかっていることでも、

こうして言葉にされると腑に落ちるというか、枠にはめて理解できるというか、

はっきりぜすモヤっとしていたものが、

クリアに自分の中にスッと入っていくような感覚を感じました。

これも一つの変化ですね。

完成披露試写会

ここで心に残ったのは、一葉役の市原悦子さんのコメントです。

市原悦子さんのコメントは、今の私が持っていない視点から語られたものでした。

 

映画から監督の考えやメッセージを感じ取る視点。

例えば、東日本大震災や原爆などの天災・人災の記憶を途切れさせてはいけない

というメッセージ。

そして、映画の中で描かれる若者たちの切なさを、

現代の若者の状況とリンクさせるような語り口。

現実の世界とリンクして物語を見る大きな視点。

 

私は、今のところは物語に入り込んで現実逃避をして、

楽しんでいることが多い人間なので、

今の私にはまだない視点で、このような視点を持ちたいと思いました。